2011年12月20日火曜日

高校生が北タイの農家のくらしを体験! ②

12月16日、きのうに続いて水農(すいのう)のみなさんが、村での体験を重ねました。
きょうの企画は“パカニョーの伝統文化体験”。
日本ではカレンと呼ばれるこの多いパカニョーとは彼らの自称で、このホアファイ村ホイポン集落はLinkが一番最初に活動を行った村でもあります。

午前中は“必修”の農作業。一人一軒ずつ宿泊しているステー先の人たちとそれぞれ畑に行って、落花生や小豆の収穫などを行ってきました。

午後、最初の企画はパカニョーの餅つきでした。
蒸籠(せいろ)で蒸したモチゴメをアツアツのうちに臼(うす)に移し、杵(きね)で搗(つ)きます。
日本の餅つきと違って水は使わず、ゴマを臼や杵にたっぷりつけ、搗いている間にもこれを加えていきます。
できた餅は、その場であっという間に消費されていきました。

〔写真1〕パカニョーの餅:メトピを搗く


次はパカニョー独自の“ウルチ米バナナの葉包み茹(ゆ)で”。
この村、実はカトリック教徒の村で、パカニョー独自の儀礼などはまったく残っていないのですが、それでもその片鱗を見ることがまだあります。
バナナの葉でコメを包んで茹でるのですが、この包み方に“男包み”と“女包み”があって、これを作る時はセットで作らなければならないのだそうです。
これを儀礼に使ったり、どんな時に作るという決まりなどはもうないのですが、それでも包みは非常によくできていて、私も驚かされました。
炭火にかけた鍋で1時間も茹でると、中のコメはバナナの葉の色が移って薄黄色となり、何ともいえない淡い香りのする美味しいお米ができていました。

〔写真2〕“男包み”と“女包み”


米を茹でている間に始まったのが、竹かご編みです。
山から切り出して来た竹を編んでいきます。
村人がやってみせると簡単そうに見えるのですが、初めての人にはかなり難易度の高いもので、みな悪戦苦闘していました。
できたかごは、お土産にもらってきました。

〔写真3〕かご編みに挑戦!


最後は機(はた)織り。
Linkはかつて、すっかり化繊を使うようになって絶えていたこの村の草木染めの復活を支援したことがあります。
http://www.geocities.jp/link_chiangmai_forest/project.html
これには男子生徒ふたりが挑戦し、未婚の女性用の白い衣装の一部を織ることができました。

〔写真4〕機を織る


〔写真5〕小さな見学者たち


標高約600mのところにある村の気温はとても快適で、いろんな体験をたっぷり積み、お腹もいっぱいになって、充実した一日となったようでした。

2日間にわたる全身を使った体験を終えてみなが眠りにつくころ、空には満天の星空が輝いていたのでした。

【お知らせ】
今回訪れたホイポン村の村人が草木染めを復活させる際に、Linkが紹介したのがランパーン県スィードンムン村の人たちの活動です。Linkの物品販売事業“北タイのハンディクラフト展示市”では、この村の製品を扱っています。関心のある方はお気軽にご連絡下さい。

http://www.geocities.jp/link_chiangmai_forest/subpage/subpage06.html

(き)


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