2012年12月4日火曜日

チェンマイ事務所火災のお知らせとご支援のお願い


去る1124() 午後2時ころ、Linkチェンマイ事務所の隣家から発生した火災が延焼し、事務所の一部を焼いた上、消火活動によって室内が全面水浸しになるという事態が発生しました。原因の詳細はまだ分かっていませんが、古くなった電気配線のショートによる発火が疑われています。

 現時点では家主とも相談の上、原則として引き続きこの場所に再建される事務所を使用する予定ですが、修理には少なくとも1ヶ月を要する予定で、当面は各自自宅勤務などで業務に対応していく予定です。

スタッフや消火活動を行った人たちは全員無事でした。大半の書類・コンピュータや書籍は持ち出せましたが、棚、地図、電気ポットや増設した蛍光灯、電話機、物品販売事業用にストックしてあった村人の織った手工芸品の大半が天井の崩落、火の粉や汚水を浴びて破損し、廃棄せざるを得なくなっています。

 トゥンピー区、チュンドイー区ともに活動は順調に進んでおり、また1ヶ月後には恒例の駒澤大学とホアファイ中学校の交流調査事業も控えています。これらが滞りなく執り行えるようスタッフ一同、力を併せてがんばる所存ですが、速やかな復旧のため、みなさまからのご支援を賜りますよう、ここにお願い申し上げる次第です。

<寄付専用口座>



《ゆうちょ銀行口座》
 口座番号: 00110-9-703787
 口座名称: Link~森と水と人をつなぐ会~
 他金融機関からお振込の場合
  金融機関名:ゆうちょ銀行
  支店名:〇一九支店(ゼロイチキュウシテン:店番号019)
  預金種目:当座   口座番号:0703787

《みずほ銀行口座》
 支店名  高井戸特別出張所 (店番号181)
 口座種別 普通口座
 口座番号 1703628
 口座名義 Link 森と水と人をつなぐ会
     (リンク モリトミズトヒトオツナグカイ)

なお、振込手数料は振込者のご負担にてお願い申し上げます。
※Linkの他の口座(会費用、資金送金用など)あてには振り込まないでください。必ず、上記《寄付専用口座》をご利用ください。

 
何とぞよろしくお願い申し上げます。

                             Linkチェンマイ事務所長
                                         木村 茂

2012年11月19日月曜日

チュンドーイ区での活動はじまる


キムログ、たいへん長らくサボってしまいました。

遊んでいたわけではありません。忙しく活動をしていました。

きょうはその報告を。

 
まずはチェンマイ県メーワン郡トゥンピー区での活動。

リムワン村に続いて同区内5つ目の村であるノンイェン村で

活動を行い、928日に完成式を行いました。

現在は新たにノンパカー村での活動を行っています。
 
 

 

 

 

 

 
 




〔写真1〕ノンイェン村での“完成式”
 

次に、これまでの村ごとと違って、村の集合体である行政区

自治体と活動合意書を交わして活動を始めたのが、ドーイサ

ケット郡チュンドーイ行政区自治体です。

チェンマイ大学農学部で農村開発に長年関わってきた教授の

紹介で、地域開発事業に積極的で、しかもそれらの成果を

他村へ普及していく活動にも熱心だということを受けて話し
 
合いを重ね、831日付で合意しました。
 

主たる活動は来年度になりますが、この内の一つ、ロンキー
 
レック村では早速活動を行うことになりました。
 
  

 

 

 

 

 
 




〔写真2〕ロンキーレック村の風景

この村では、地域の生き物について、中学校の生徒たちが主体
 
なって調査を行う、新しい試みをはじめています。

これまでのようにすべての生き物のデータを収集するのではな
 
く、対象を①鳥類と②魚類、③以前はいたのにいなくなってし
 
まった生き物、または、以前はいなかったのに最近入ってきた
 
生き物の3つに絞ることによって、データの精度を上げ、また
 
将来を担う子どもたちに具体的に環境の変化を知ってもらい、
 
関心を持ってもらえるように工夫を重ねています。

  
 

 

 

 
 
 
 
 
 
 

 
〔写真3〕ロンキーレック村中学校の生徒たちと

 

これらの調査方法についてはチェンマイ大学の生物学の専門家

などと協力し、子どもたちがより分かりやすい形で自分たちの
 
環境について理解できる方法を、「指標生物」などの考え方も
 
取り入れながら模索しています。

  


 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
〔写真4〕チェンマイ大学理学部生物学教室にて

 
*写真はすべてクリックすると拡大して見ることが出来ます。
 
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2012年9月7日金曜日

千客万来の夏

 日本の学校が夏休みになり、北タイがすっかり雨季らしくなった頃、スタディーツアーの受け入れでLinkのスタッフは大忙しです。
 今回の“きむろぐ”では、今年の夏に受け入れた3つのグループのスタディーツアーを久留島が振り返ります。
 
① 甲南女子大学(72330日)
 タイのコミュニティ林の専門家である甲南女子大学の藤田 渡先生とゼミ生4名を受け入れました。

 Linkのツアー恒例となりつつあるホアファイ村での“ディナプロ”。
  村人と一緒に畑や山に行って自分たちで調達してきた食材を使って、一から夕食を作ろうという企画です。
  村人が考えたメニューは、旬のタケノコを使った料理や、学生さんたちが自分でつぶした鶏の料理、ココナッツとバナナのデザートなど、盛りだくさん!
 何をするにも最初は弱音を吐いていた学生さんたちでしたが、いつも誰かの「やる!」の一言で、みんなが挑戦していきました。村人の力を借りながら、最後までギブアップすることなく、すべての料理を完成させることができました。

 タケノコを裂いてどんな料理ができるかな?
 
村の野菜と鶏で作った一品

②駒澤大学(8610日)
 今年で4年目を迎え、毎年12月の恒例行事となっている駒澤大学とホアファイ村中学校との合同水質調査プロジェクト“水環境からみるホアファイ村”。来年度からの夏と冬の年2回実施に向けて、駒澤大学のみなさんが現地を訪れました。

 ホアファイ村中学校で行われている環境教育の授業の見学や、本校とパーミヤン分校の雨量計データの収集、新しい調査地点の設定などを行い、12月の調査に向けた準備を整えることができました。

駒澤大学からホアファイ村中学校へEC計測器を寄贈

パーミヤン分校の屋根の雨量計を交換

③東京国際大学(828日~95日)
 今年の夏、最後のツアーとなったのは、Link会長の杉本が教員を務める東京国際大学のみなさんです。
 タイのLink財団の理事長・プルック先生による講演や、Link事務所での2日間に及ぶボランティア体験など、新しい企画も実施できた今回のツアー。充実した9日間となりました。

ホイポン村の集会場で
 

 この夏、Linkのスタディーツアーに参加していただいたみなさん、ありがとうございました!

*写真はすべてクリックすると拡大して見ることが出来ます。

(け)

 


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2012年7月13日金曜日

リムワン村の完成式

きのう712日、リムワン村での完成式に行ってきました。
チェンマイ県メーワン郡トゥンピー区内で完成式を迎えたのは、これで4村目です。

この地域で栽培が盛んなラムヤイ(龍眼)の収穫まっ盛りで忙しい中、村にあるブンユン寺に村人が集まり、熱心に“村の百科事典”の説明を聞いてくれました。

今年は一つの区で集中的に活動を行うことにより、村を超えた区という単位での環境保全への可能性を模索するということから、引き続きこのトゥンピー区での活動が続きます。

私たちスタッフは、お腹いっぱい美味しいラムヤイをご馳走になって村を後にしました。

      〔写真1〕“村の百科事典”の説明に聞き入る村人たち

           〔写真2〕“村の百科事典”を村長にわたす


*写真はすべてクリックすると拡大して見ることが出来ます。

(き)


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2012年5月21日月曜日

チェンマイの“夏”、あれこれ・・・

昨年は3月後半には雨が降り始めたため、経験せずに済んだ“4月の酷暑”。
今年はこれでもかというほど堪能させられました。
連日、外気は40度に迫る中、ついにチェンマイ事務所では、午後3時の時点で室温が36度以上ある場合には、エアコン(古くて微弱にきくような気がするシロモノ)を使っていいことに。

〔写真1〕チェンマイ事務所の室内温度計


5月に入り、平屋建て事務所のすぐ裏で10mほどにも聳(そび)えるマンゴーに、たわわに実がなりました。
長径が13-4cmになるマガタマ型の大きな実。
これが昼夜を問わず、スレートの屋根に落下して来て大きな音を立てます。
外見は緑のままですが、中はまったりとした濃い黄色の絶品。
同じく敷地内にあってこの時期に実るライチーと並ぶ、この事務所の魅力の一つです。


さて、センカム村での活動は515日に完成式をもって無事終了。
同日、隣接する2つの村で、今後の活動に関する説明会を村のリーダーたち対象に行いました。

〔写真2〕センカム村の完成式

〔写真3〕リムワン村での村のリーダーたちとの話し合い


このたびLinkの活動が環境省のフォレスト・パートナーシップ・プラットフォーム(企業とNGO/NPOの協働による世界の森林保全活動情報サイト)に掲載されました。
一度ご覧になってみてください。



来週からは関西、関東の順で、木村の帰国講演会も始まります。
講演はほとんど非公開ですが、これに合わせて北タイのハンディクラフト展示・販売市も行われます。
詳細はトップページにあります。
関心のある方は、是非おいでになってください。

(き)

*写真はすべてクリックすると拡大して見ることが出来ます。



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2012年4月7日土曜日

忙しかった年度末

ずいぶん更新できずに時間が経ってしまいました。
日本の春休みで来客があったり、スタディーツアーが来たり、例年にない強烈な煙害のせいで予定が狂ったり・・・・。
ま、いろいろありましたが、なんとかLinkもきょうからタイ正月休みに入ることができました。
以下、これまでの1ヶ月間を写真と共にまとめて報告します。

まず、3月上旬にはお茶の水女子大学の授業“国際協力実習”を受け入れました。
このころは森林火災による煙害がひどかった。
        〔写真1〕お茶大の“国際協力実習”① 村人の講演を聞く

       〔写真2〕お茶大の“国際協力実習”② 村にせまる森林火災

     〔写真3〕お茶の水女子大学の“国際協力実習”③ 村人と記念撮影


次はLinkのスタディーツアー。
参加者は3人だけ。
これに木村と久留島、運転手はいつものヴィーラパンさんの6人。
しかし少人数の利点は大きい。
なによりお互いすぐに仲良くなれるし、いろいろ融通がきいて、Linkとしてもいろいろ新しいことに挑戦できる。
           
            〔写真4〕Linkのスタディーツアー① 村人と                    〔写真5〕Linkのスタディーツアー② ロンクン寺で


トゥンパカー村は、これまでLinkが活動をした中でもっとも小さな村(0.3㎢)でした。
しかし村長をはじめとする村のリーダーたちが非常に熱心で、内容の濃い“村の百科事典”を作ることができました。
            〔写真6〕トゥンパカー村の“完成式”にて


北タイの日本人NGOワーカーの草分け的存在で、木村も学生の時からお世話になっている豊田さんが、三女の亜美さんと来訪。
1日かけて、クランドン村を訪れ、また市内の事務所にも寄ってくれました。
            〔写真7〕豊田武雄さんとクランドン村にて

           〔写真8〕豊田武雄さんと訪れたワーン川中流部


そしてつい最近活動を始めたセンカム村でのワークショップ。
この村も4月中には“百科事典”が完成する予定です。
            〔写真9〕センカム村での歴史の聞き取り①

            〔写真9〕センカム村での歴史の聞き取り②


4月といえば、水かけ祭りとしても知られるタイ正月。
お店によっては、きょうあたりから10日間ほど休みになります。
今年もまた、ゴールデンシャワーの黄色い花が咲き乱れる季節がめぐってこようとしています。

(き)



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2012年3月4日日曜日

トゥンパカーヌア村での活動が進展中!

春休みということもあって、千客万来のチェンマイ事務所。

2月15日~19日は、甲南女子大学の藤田渡さんがLinkの活動地や事務所を訪れてくれました。
藤田さんは、タイのコミュニティ林に関する論文もたくさん書いている専門家です。
今回は、チェンマイ自由学校で講演もお願いし、Linkのスタッフもさまざまな知識や最新情報を得ることができました。

〔写真1〕パンフェーン村を訪れた時のようす(左端が藤田さん)

村での活動も、どんどん進んでいます。

先日活動を始めたトゥンパカーヌア村では、早くもGPS測位を終え、村の地図はほぼ完成。
3月2日には村で見られる生き物について、3日には村の歴史、きょう4日は農業についての情報を集めます。

村長はじめ、村人たちは“村の百科事典”の作成に非常に熱心です。
つい先日、すぐ隣のクランドン村での活動が終わったばかりで、関連するデータが集まっていることもあり、情報収集は極めて順調に進んでいます。

〔写真2〕トゥンパカーヌア村では村長方の駐車場で情報収集が行われています


〔写真3〕ワークショップのようす


(き)


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2012年3月2日金曜日

杉本副会長のチェンマイ訪問

Linkの副会長であり、東京国際大学の教員でもある杉本篤史が2月26日~3月1日にかけて、チェンマイを訪れました。
Linkのチェンマイ事務所で打ち合わせをしたり、関係者との交流、大学の授業のための準備なども進めて帰って行きました。

スタッフや関係者の近況報告も兼ねて、この数日を写真で綴ってみました。

〔写真1〕タイのLink財団会長であるプルック・チェンマイ大学教授(右)と

〔写真2〕子どもの権利について活動するNGOの店で

〔写真3〕クランドン村の“村の百科事典”の完成式にて①

〔写真4〕クランドン村の“村の百科事典”の完成式にて②

〔写真5〕Linkの事務所にて①

〔写真6〕Linkの事務所にて②

〔写真7〕パンフェーンの森で① ~巨木を見上げるLink会長と副会長~

〔写真8〕パンフェーンの森で②

(き)

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2012年2月23日木曜日

トゥンパーカーヌア村での活動開始!

2月22日、クランドン村に続いて、同じくメーワン郡トゥンピー区にあるトゥンパーカーヌア村でも活動を行うことが決まりました。

夜8時に始まった村長宅での役員会議では、サムニアンと木村がスライドを使って活動の主旨を説明。
後半では、「つまりこれは次の世代、子どもたちのための活動ということだな」、「村長、やろう、これ、やろう」といった意見が相次ぎ、早速今週末にはGPSの測位を始めることに。
来週中にはすべての情報収集を終える予定まで立ちました。

トゥンパーカーヌア村は、クランドン村に隣接し、同様に森林のない村です。
しかしこれらの村をつないでいくことで、北タイでももっとも豊かなこの地域の河川利用、ひいては同区内に発する水源の森林保全に対する意識の高まりを促すような活動にできればと思っています。

「子どもたちのために」

新しいフィールドでの真剣勝負の始まりです。

(き)

〔写真1〕チェンマイ市内から村に向かう国道

〔写真2〕村長宅での会合のようす



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2012年2月1日水曜日

クランドンでの活動、進行中!

きのう、乾季のど真ん中にもかかわらず時々雨が降るなかを、クランドン村に行ってきました。

1月25日の村のリーダーたちとの会議で活動開始が合意され、27日には村境と宅地のGPS測位をほとんど終え、きのうは村およびその周辺で見られる“生き物”のデータ収集を行いました。

印象的だったのが、面積の少ない平地村にも関わらず、かなりの数の動物や昆虫、植物の名前を収集できたこと。また、30年近く前に農薬を撒き始めてから魚がぐっと減ったことを村人がはっきり覚えていること。そしてもう一つ、いつも思うのですが、日本の農家の人に比べて昆虫などの名前を知る数が少ないように思われることでした。

どうして日本人はあんなにたくさんの生き物の名前を知っているのか、それともタイ人はあまり関心がないのか?
ただし、食べられるキノコや植物の名前は非常によく知っています。
つまり日本人が、食べられもしない昆虫などにも関心を示すということか?

ちなみにタイには網と虫カゴをもって虫を採って遊びにしたり、鳴かせるだけのために虫を飼って餌をやったりする習慣はありません。
日本の“風情(ふぜい)”ってやつでしょうか。

真冬のいま、この話書いてもピンと来ないかも知れませんが・・・・

最後に、日中は30度近くになるクランドン村の1月の風景をどうぞ。

(き)

〔写真1〕村の案山子(かかし)

〔写真2〕日本にも輸出されるタマネギ

〔写真3〕タマネギとトウモロコシ

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2012年1月26日木曜日

新しい活動地・クランドン村に行ってきました!

大晦日にパンフェーン村での活動が終わって以来、一旦すべての村での活動が終了していました。

昨夜は“クランドン”という村で村長や村の役員に集まってもらい、これまで活動したことのないメーワン郡での活動が決まりました。

〔写真1〕村のリーダーたちとの打ち合わせ

クランドン村は平地村で、森林はありません。

森のない村での初めての活動となります。

チェンマイ盆地にはこのような平地村が多く、稲作地帯となっているのですが、これを支えているのはムアンファイといわれる灌漑システム。

豊かな実りをもたらすランナー(≒北タイ地方)の農村で、その水をはじめとする資源がいかに森に支えられているかを意識しながら、開発と環境保全の両立、バランスのとれた村おこしにつなげる機会となるような“村の百科事典”の作成に挑戦です。

あす27日には早速GPSの測位が始まります。

引き続き応援のほど、よろしくお願いします!


〔写真2〕新しい活動地のあるメーワン郡の夕暮れ

(き)

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2012年1月7日土曜日

紅葉する北タイ~ホアファイ村中学校に行ってきました~

タイの学校では、4日には授業が始まっています。

16日、年末に駒澤大学と共同で水質調査を行ったホアファイ村中学校の先生方と、今回のまとめと今後の方針について、ミーティングを行ってきました。

いま北タイは、年中でもっとも涼しくて快適な季節を迎えています。

市内から村までは約130km

カルスト地形の奇岩が連なる道中の山々は紅葉に色づき、心を和ませてくれました。

話し合いの後は、冴えわたる空を月がゆっくり渡っていく下で一杯やりながら、新年を祝ってきました。

(き)

〔写真1〕ホアファイ村中学校での話し合い

  〔写真2〕奇岩が連なる美しい山々

〔写真3〕北タイの紅葉



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