2010年4月19日月曜日

唯一の・・・・

今月12日から、アメリカのワシントンで“核保安サミット”が開かれていた。
日本発のニュースを見ていてしばしば強調されるのが、「唯一の被爆国として」というフレーズだ。
いずれの立場であろうと、武器としての核の使用に反対することは大切。
でも、何か引っかかる。

人類史上初めて原爆実験が行われたのは、アメリカのネバダ州。たくさんの人が被曝した。
ビキニ環礁で第五福竜丸が水爆実験に遭遇した時には、一帯で2万人からの被曝者がでたという。
中国もロシアもフランスも、核兵器の保有国で核実験をしなかった国はない。
そのたびに、実験場がその国の中であろうが、よその国でやったものであろうが、はたまた信託統治領なんぞであろうが“死の灰”が降り、必ず多くの人が被曝し、そして今も苦しんでいる。

被「爆」と被「曝」の違いが重要だ、ということなのだろうか。
なんか、どこかピントがズレているような気がするのは、私だけだろうか。
“ヒバク”したかどうかでなく、もっと普遍的な視点から積極的な取り組みを進めていく力が日本にはあるのではないかと思うのだが。