2011年10月20日木曜日

ラオス、イサーン研修

 10月10日(月)の夜から17日(月)の朝まで、ラオスのヴィエンチャンと、東北タイ(イサーン)のノンカイ、ウドンタニへ研修で行ってきました。自分の足で歩き、現地の交通機関を使いながら、その街に暮らす“人”や“土地の文化”を感じた7泊8日。書きたいことはたくさんありますが、ここでは以下の3つ(+番外編)に絞ってレポートしたいと思います。

① ブン・スアン・ファー(ヴィエンチャン)
 10月13日に、“ブン・スアン・ファー”と呼ばれるラオスの一大イベントが開催されました。“ブン・スアン・ファー”とはラオス語で「ボートレース祭り」という意味です。その名の通り、村や会社ごとに約30人のチームを組んで、ボートで競い合います。



ヴィエンチャンはラオスの首都とはいえ、チェンマイに比べれば静かで小さな街です。しかし、このお祭りの日は例外で、メコン川沿いの通りに多くの屋台が並び、たくさんの見物客で大賑わいでした。村からお父さんを応援に来た子どもたちとそのお母さんたちの姿、多くの外国人観光客の姿も見られました。
 照りつける太陽の中、朝の9時から夕方6時頃まで行われた“ブン・スアン・ファー”。地域の結束や家族の絆を感じられるイベントに参加でき、充実した1日でした。


          〔写真1〕“ブン・スアン・ハー”の様子。川岸にも多くの人がいます

② 鉄道(ノンカイ~ウドンタニ)
 ヴィエンチャンを後にし、メコン川を挟んでラオスと国境を接するタイの街、ノンカイに向かいました。ノンカイは東北線の終着駅で、ここから2駅先のウドンタニまでは鉄道で向かいました。約1時間の旅です。
 タイの交通は鉄道ではなくバスが主流ですが、ノンカイ駅構内には多くの人が列車を待っていました。土曜日の昼間だったせいか乗客のほとんどが家族連れで、車内は鉄道の旅を楽しむ笑い声であふれていました。私はというと、全開の窓にかじりついて、目の前に広がる田園風景や東北タイの田舎の景色を堪能していました。
                  〔写真2〕東北線の終着駅ノンカイ             

             〔写真3〕列車がノンカイに入ってきました

③ バーン・チアン遺跡(ウドンタニ)
 さて、ウドンタニへ無事到着し、向かったのはタイに3つある世界文化遺産のうちの1つ、バーン・チアン遺跡です。ローカルバスを利用したのですが、降りる場所が分からないので、車掌さんに「私はバーン・チアンに行きたい」とアピールしておくと、降りるバス停を教えてくれました。
 バーン・チアンは、1966年にその小さな村から発掘された土器が紀元前3000年頃のものであると判明し、注目を集めました。その貴重な土器や人骨などは博物館に展示されており、一つ一つ見ていくと遥か昔の生活が浮かび上がってくるようでした。



               〔写真4〕バーン・チアン博物館の入り口


 今回のブログでは、話題を3つに絞って書きましたが、ラオスやイサーンの文化について少しでも身近に感じていただければ幸いです。
 最後に、ウドンタニのバスターミナルでの小話を書きたいと思います。チェンマイ行きのバスを4時間待つことになったのですが、ある出会いのおかげで退屈せずに過ごしました。

【番外編】「おじさん、ありがとう」
 出発時間までベンチでひたすら待ち続ける覚悟をした時、近くにスルメを売っている屋台を見つけました。スルメは、お客さんが来てから炭火で焼き、その度に香ばしい匂いが広がります。無口だけど黙々とスルメを焼くおじさんと、買っていく人々の嬉しそうな顔を見ていると、あっという間に時間が過ぎていきました。私も最後にスルメを買い、おじさんの「コップンカップ(ありがとう)」という言葉に「こちらこそありがとう」と言葉を交わしてチェンマイ行きのバスに乗りました。何気ないウドンタニの日常が、最後まで私を楽しませてくれました。


                 〔写真5〕バスターミナルのスルメの屋台  


(け)

*写真はすべてクリックすると拡大して見ることが出来ます。


.